テクノロジストのひとり言⑭ 「ドット型国家(立川)」の「地域包括ケアシステム」を考える【補足】

 今回の参議院選挙の結果を踏まえて、 「ドット型国家(立川)」の「地域包括ケアシステム」の内容に補足を加えます。

【従来記載した内容】
 社会福祉関連の産業(医療/介護/保育/教育)の事業主体は、「労協法」で定められた組織体を基本とし、「多様な就労の機会」の創出「地域における多様な需要に応じた事業」を促進、「持続可能で活力ある地域社会」を実現を目指す。

「ワーク・シュア」を基本とし、「主産業」「副産業」「自己再生産業」の3つを雇用の対象とする。個人から見ると、「主業」「副業」「自己再生」(+「家庭」)の同時多面的な就業スタイルとなる。「就労による福祉の実現」と、「コモンの創造」を目指す。

 

【今回捕捉する内容】

 ドット型国家(立川)の「地域包括ケアシステム」を構築するに当たって、国家の「社会保障システム」として
 【「社会保険国家」から「社会サービス国家」へ】を、大きな方針とする。
 これは、「地域包括ケアシステム」は、「現金給付」よりも、「現物給付(【※1 地域共同体】による)」で実現されることを意味する。そして、「現物給付(※1 地域住民による)」を支える人々は、「※2 新しいリベラル」と言われる人々となる。

 つまり、【※地域共同体】を構成する「【※新しいリベラル】」の思考を持つ人々が、社会的連帯経済の主役である非営利組織で働いたり、創意工夫のある自主事業を始めたり、新たな働き方で「ケアの現物給付」を担う。

※地域共同体とは:
 地域共同体という社会システムでは、構成員が家族内部、さらには家族間の自発的協力によって生活を保障し合っている。つまり、家族内部や家族間の自発的協力である相互扶助や共同作業によって生命活動の基礎的ニーズを充足していく。もちろん、こうした自発的協力で基礎ニーズが充足できない場合は、構成員による共同意思決定にもとづいて、政治システムによる強制的協力で充足することになる。
 共同で利用する施設などの建設や管理なども、地域共同体の構成員あるいは家族の自発的な協力によって実施される。しかも、こうした自発的協力の限界も、構成員の共同意思決定にもとづく強制的協力で克服されることになる。

※新しいリベラルとは:
 ①社会的投資型の社会福祉政策を望ましいものと考えている。その意味で、成長論的な自由主義の支持者である。
  ・成長を志向する人たちがその潜在能力を開花できるように、社会的投資というかたちで政府が人的資本形成の機会を提供・整備することを望んでいる。
  ・子どもや孫といった将来世代が活躍できるように、政府が子育てを支援することや教育を充実させることを望んでいる。
 ②<戦後民主主義>的な価値観には強くコミットしていない。
  ・従来のリベラル(旧リベラル)に比べて、日米安全保障条約を解消すべきだと思う人の割合も、従軍慰安婦問題への徹底的な謝罪が必要だと思う人の割合もいすれも低い。
 ③自身の政治的な位置について、明確なイメージを持っていない。
  ・自分はリベラルだと思っていなくても、新しいリベラルのグループに分類される可能性がある。
 ④主要な担い手は、子育て世代の人たちである。
  ・社会的に安定した生活を営んでいる人が多いと推測される。安定した環境の中、子どもの成長に寄り添い、その将来に期待することが、成長論的自由主義を支持するような心性を育むのかもしれない。しかしこれは、子育て世代だけが特権的に新しいリベラルになれることを意味しない。新しいリベラルの2割強は高齢者(60~79歳)であり、未婚者も子どもがいない人も、それぞれ3割いる。
 ⑤自身の政治的価値観に合致する政党を真摯に探している。
  ・子育て支援や教育政策に力を入れる政党に投票したいと思っているが、現在の日本においてそのような政党は見当たらない。積極的に支持したいと思える政党がないかぎり、その声は政治の世界にはなかなか届かない。

注)ケアとは:
 ライフサイクルでみた社会保障および保育・教育サービスを意味する。

本ブログ内の関連記事:
●【修正】書籍紹介:財政と民主主義 人間が信頼し合える社会へ(神野 直彦)
●書籍紹介:新しいリベラル ――大規模調査から見えてきた「隠れた多数派」
(橋本 努、金子悠介)
●書籍紹介:働くことの小さな革命 ルポ 日本の「社会的連帯経済」(工藤 律子)
●テクノロジストのひとり言⑨ 「ドット型国家」整理2

 

以上です。