書籍紹介:現代経済学の直観的方法(長沼伸一郎)

毎度お世話になっている本です。一言で言うと
「私たちが生きる現代資本主義社会の本質とその問題、行く末を理解する一冊!」の紹介にあるように、素人に「現代資本主義社会の本質とその問題」を「直観的」に教えてくれます。お薦めです。

内容は、

(目次)
第1章 資本主義はなぜ止まれないのか
第2章 農業経済はなぜ敗退するのか
第3章 インフレとデフレのメカニズム
第4章 貿易はなぜ拡大するのか
第5章 ケインズ経済学とは何だったのか
第6章 貨幣はなぜ増殖するのか
第7章 ドルはなぜ国際経済に君臨したのか
第8章 仮想通貨とブロックチェーン
地域通貨としての利用を勉強中です。

第9章 資本主義経済の将来はどこへ向かうのか
⇒「縮退によるコラプサー化」への対応は「主テーマ」の一環として勉強中です。

とまさに、現在直面している「資本主義」の危機の関わるテーマがいっぱいです。

下記のように自分なりの解釈が出来ました。(独断と偏見ですか…)

① Y(国民所得)=C(消費)+I(投資):マクロ経済学の中枢
⇒このI(投資)をI+I(投資+投機)とし、従来の「投資」という概念を投資+投機(投資<投機)としの理解すれば現在の経済の動きが腹落ちするのではないか。

② 中世においては「富」は、宗教で繁殖を抑えていた。協同体安定のために「富」は、カトリックの世界では、教会の庭の穴に埋め、イスラムの世界では、喜捨する物であった。この点では、イスラム世界の方法の方が「賢い」方法です。
⇒これを近代「資本主義経済」に当てはまると、協同体の安定のために「富」は、
「定期的なバブルの崩壊」で穴に埋め、「喜捨」のコンセプトで「資産税や金融商品の税率等」を再設計する必要がある。勿論後者の方が「賢い」方法です。

と様々な「気づき」を与えてくれます。

以上です。