世界を構成している「多様性」として、しっかり理解しなければいけないと思うのが「イスラーム」です。非常にわかりやすくフラットに「イスラーム通史」が理解出来ます。
【私の思い】※書籍レビューより抜粋
世界宗教として君臨するイスラーム。現在、ムスリムは一六億にのぼり、キリスト教徒に次ぐ。ムスリムの考え方や行動様式は、理解しづらい部分も多く、対テロ戦争が進行するほど、欧米や日本からの偏見は強まっている。本書は、世界的宗教学者がイスラームの一四〇〇年におよぶ歴史を概観。誕生から国家の発展、そして近代化、世俗化といかに向き合ってきたかなどを、思想的背景とともに解き明かす。
内容としては、前半をムハンマドから19世紀ごろまでのイスラム世界の通史にあてており、ムハンマド時代から時を経るごとに宗派の動きなどが多くなってくる。
後半は、近代西洋と対峙したイスラムの対応などについて書かれている。
この本を通史として読んだなら、政治史的部分の比重がそれほど大きくないことから、もしかすると期待していたものにそぐわないことがあるかもしれないが、歴史を含めイスラームについて知りたいというのであれば、期待通りの本であろう。