書籍紹介:腐敗と格差の中国史 (岡本 隆司)

世界の多様性として「東アジア」の中国(多民族国家)が生み出した「皇帝統治システム」理解する為に必要な1冊。

なぜ中国では党幹部や政府役人の汚職がやまないのか?なぜ共産主義国にもかかわらず、貧富の差が拡大するのか?超大国を蝕み続ける「病理」の淵源。

 

【私の思い】

「腐敗と格差」が中国二千年の歴史の中で根付いたのか、「皇帝+官僚+民衆」の統治システムが持つ必然と孕らざるを得なかった「腐敗と格差」。近代国家(国民国家)の枠組みを相手に苦悩する「シン・中国」。

 

以下、本文より抜粋

歪みはどこから来たか
エリート/非エリートの金・コネ・権力をめぐる相剋の二千年を一望し、
独裁の度合いを強める中国共産党、および現代中国の実相を大胆かつ明快に読み解いた一冊。

はじめに──中国共産党から考える
共産党とは何か/共産党と中国反「腐敗」キャンペーン/歴史からさぐってみる
I 格差──士と庶はいかに分かれたか
II 権力──群雄割拠から唐宋変革へ
III 腐敗──歪みはどこから来たのか
IV 改革──雍正帝と養廉銀
V 根源──中国革命とは何だったか
むすびに──現代中国を展望する
日中戦争を通じて
戦時統制と社会統合/文化大革命への道
「改革開放」/「亡党亡国」